パワーコンディショナー(パワコン/PCS)(PCS)でよくある故障原因
まずパワーコンディショナーとはですが、太陽光発電所にとって、とても重要なシステムのです。
パワーコンディショナーは「パワコン」や「PCS」と略されて呼ばれる事が多く、太陽光発電所においてパネルが発電した直流の電気を、交流に変換するシステムとなります。
パワーコンディショナー(パワコン/PCS)でよくある故障の原因として以下のようなものが考えられます。
基盤不良
最も多い故障は「基盤不良」によるものです。
パワーコンディショナーですが、こちらは中に制御基盤や冷却ファンなどがあり、家電機器に近いもので壊れることはあります。
多くはその制御基板が経年劣化などでうまく動作しないことにより、発電した電気を変換できないまま、ということが多いです。その他は、冷却ファンなどの故障で熱がこもって異常停止をする、などのケースも考えられます。
雑草やツル植物による影響
雑草やツル植物がパワーコンディショナーに入り込む等により上記の基盤故障や動作不良となる事例もあります。
熱による故障
パワーコンディショナーの特徴として、熱に弱いということがあげられます。
しかし、パワーコンディショナーも電力が流れているので、当然熱を持っています。そこで換気フィルターがパワーコンディショナーで発せられた熱を外に逃がしてくれる構造になっているのです。
しかし、この換気フィルター部分が目詰まりしてしまい、温度を下げる事ができず停止などの思わぬトラブルに繋がります。
年に数回のフィルター清掃やメンテナンスはパワコンメーカーの製品仕様書等にも記載されていますので確認しておく必要があります。
豪雨による被害
屋外設置のパワーコンディショナーの場合、設置する向きによっては雨水入り込んでしまい配線がショートしパワーコンディショナー自体が故障してしまう可能性もあります。
積雪地帯ではパワーコンディショナーの設置位置も気をつけましょう。あまり低い位置に設置してしまうと、積雪によりパワーコンディショナーが埋まってしまう事例もあります。
また、近年は台風が多く、落雷を伴うゲリラ豪雨などもたびたび起こるため、専門的な知識がないと設置方法までは判断できずトラブルを見落としてしまう可能性も高いでしょう。
架台が低く、大雨になると浸水する立地であった為、パワーコンディショナー等が冠水する被害等の事例もでています。
経年劣化による故障
またパワーコンディショナーも機械のため、月日が経つとともに劣化が起こります。特にパワーコンディショナーは、パネルに比べ寿命が短く細かなチェックとメンテナンスが必ず必要です。
パワーコンディショナーの寿命ですが、一般的な家電と同様に、約10年程度が寿命と言われています。ただし、中には10年も満たず故障することケースもあり、逆に10年以上もつケースもあります。
パワーコンディショナーにはまだ改善の余地があり、太陽光発電所が広がっている事から価格も下がる可能性があります。またパワーコンディショナーのメーカー保証は基本的に10年が多くありますが、最近では期間を延長する動きも出てきています。
太陽光発電のパワコンの交換費用は?交換の際に気をつける点
産業用のパワコンで分散型の場合は、故障した際の交換費用は1台30万円ほどで予算をみていただくといいでしょう。
パワコンを交換する際に1番気をつけたいのが現在設置しているメーカーが交換の際に同様のパワコンを出しているかという事です。
海外メーカーのパワコンを使用していたが、メーカーが撤退しており、国内に代理店がいなくなっているという事例もありますので注意しましょう。
また、メーカーが同容量のパワコンが廃番になっている事や他メーカーのパワコンを設置する際にも、経産省のID変更届けや電力会社との協議が必要となりますのでご注意下さい。
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